障害者の定着支援をしたい方が身につけるべき3つのポイント

障害者の定着支援をしたい方が身につけるべき3つのポイント

2018年3月17日

こんにちは、キャリコン社労士の田邊雅子です。
障害者の就労支援をしておられるキャリアコンサルタントさんも多いと思います。
先日、そういう方からご質問を受けてお話したことを書いてみます。

平成30年より障害者雇用率アップ

キャリコン
今年の4月から、障害者雇用率がアップされますね!
私、障害者の就労支援をしているのですが、就職した後の障害者の定着支援もしたいんです。
どんなことに気をつけたらいいですか?

田邊
そうですね、障害者の方は就職するだけでも大変なのに、
せっかく就職しても退職してしまうことが多いですよね。
そのためには、就職した先で定着できるようにサポートしたいですよね。
私が障害者の定着支援で常々必要と考えているポイントは3つあります。

障害者定着支援の3つのポイント

1、雇用されている障害者の定着支援
ご本人に定期的に面談をさせてもらって、お悩みを聞いたり、励ましたり、したいですね。

2、障害者を受け入れている職場の支援
職場は、多くの場合、障害者を受け入れたいと思って受け入れたというより、
ある日突然、会社から「障害者の方を受け入れることになったのでヨロシク」なんて言われて、
次の日から障害者が出勤してくる、なんてことが多いです。
正直言って、障害者を受け入れたことで、疲弊している同僚や上司は多いのです。
実は、ここが障害者の定着支援で一番大事なところなんです。
つまり、障害者だけを見て支援をするのではなく、職場の支援をするのです。
木を見て森も見る、ということ。
職場の方に、障害者の障害内容、障害特性、必要な配慮、関わり方についてご理解をいただき、
そのうえで、その職場の方の定期的な面談もさせていただけるとよいですね。
これからどんどん多様な働き方が加速されますから、
自分と違う人を理解して対応する能力ってどなたのキャリアにも有効ですよね。

3、障害者雇用している会社の支援
実は、特例子会社でない普通の会社は、
障害者を雇用したいと思って雇用するというより、
従業員の人数が増えたので障害者の法定雇用率を満たすために雇用する、
というのが実際のところではないでしょうか。
ですので、いろいろな体制が整備されていないことが多いです。
ですので、障害特性は障害者によっても千差万別ですが、
それでも場当たり的でない就業ルールや賃金ルールがあると障害者も会社も安心です。
でも、どうしてよいのかわからない。
ここのところをキャリコンさんが、
障害者の特性に沿った、障害者にも会社にも無理のない就業ルールや賃金ルールを作れると喜ばれます。

まとめ

キャリコン
なるほど、3つのポイントですか、わかりやすいですね!
木を見て森を見る、ということですね?
障害者のことだけ見てちゃダメなんだ。

田邊
そう、障害者、職場、会社、3つの視点です。
今までは、個人(障害者)支援の視点しかお持ちでないキャリコンさんが多いです。でも、職場にいるのも人、会社という組織も結局は人で出来ています。ですから大丈夫。まず、できるところから、例えば、職場の人のお困りごとを聴いてみる、何てところから始めてみるとよいと思いますよ。応援していますから、頑張ってね!